いきなり図から入るHPも珍しいか?


上の図は、115系の従来車(300番代まで)と、シートピッチ拡大車(1000番代以降)を比較するために、たすき掛けに並べてみたものです。
たかだか100mm程度の違いでしょ?と思うのですが、これがなかなか、侮れない数値なのです。
確かにボックスシートは狭いです。横方向も縦方向も。
製造初年が昭和30年代ですから、当時の体格としてはこれでよかったのかもしれません。
しかしこの間、日本人の体格は飛躍的に向上し、結果昭和52年の増備車から窓割りを変えてまでの設計変更をした1000番代車などのいわゆる「シートピッチ改善車」が登場しました。
この車両、単にシートピッチすなわち対面座席間の寸法が拡大されただけのようにも見えますが、それ以上に座席の横幅が拡大されています。
それまでの465mmから520mmへ、実に55mmの拡大です。この効果は絶大で、従来車の場合、冬場の着膨れ時は通路側の人が身体を斜めにして足を肘掛けの下から出すような座り方をしていましたが、拡大車の場合はその必要がありません。
但しその分、通路幅が220mmも狭くなってしまったため、立ち席のスペースは狭くなってしまいました。
そのため、混雑の激しい路線では、この車両は敬遠されがちだったようです。しかし、中央東線の場合はさほど激しいラッシュではありませんので、着席時の快適性を重視した拡大車のほうが好まれているような気がします。
なお、平成13年度から導入されている長野アコモ車と豊田電車区の改良型座席(枕部分が独立タイプの車両)は、線路方向のシートピッチは従来車と変わりません(C7,C8編成は拡大車を種車としているので当然拡大車と同じ寸法です)が、枕木方向の寸法は拡大車並みになっていますので、若干居住性が向上しています。
さて、ここでちょっと注目すべきなのはロングシート部分の寸法です。この部分に関しては、実は拡大車の方が幅寸法は狭められているのです。
1人当たりの寸法にして僅か10mmほどですが、これは意外でした・・・
拡大車に座る場合はボックス席の方が数値だけで見れば快適ということになりますね。


ここで、ボックス席の横から見た写真を紹介しましょう。
ほぼ同じアングル(反対側窓のテーブル、又は窓框にカメラを据えて、最大広角(38mm)にて撮影しましたので、ある程度の比較は出来ると思います。
0番代と呼ばれる初期タイプの座席。
アコモ改造がなされています。
座席より窓コーナー部のR形状が特徴で、車内からも確認できます。
中央東線では2001年まで活躍していましたが、東北線からの1000番代の転入により一掃されてしまいました。
一部は伊豆急行へ譲渡されて、第二の人生を歩んでいます。
総じてシートの厚みやクッション製に乏しく、車両よっては背面に座った人の動きが伝わるようなシートもありました。
115系300番代、オリジナル車の座席。
表皮モケットは登場時の青一色から、模様入りのブルー・グレー系に交換されています。
上記と同じ300番代車のアコモ改良を施された座席です。
基本的な寸法は変わっていません。
枠が茶系に塗り直されたほか、通路側肘掛けが新品に交換されています。
(0番代で同様のアコモ改良を受けた車輌の場合、肘掛けがプラスチック製からゴム製に変わった座席もありました)
同じく115系300番代ですが、こちらは座席が新しくなった車輌です。
写真の車輌はアコモ改良も併せて行われていますが、豊田区の場合、アコモ改良は行われず、座席の交換のみ行われた車輌もあります。
線路方向の寸法は基本的には変わっていませんので、足元は狭いですが、枕木方向には若干広くなっているようです。
また、枕部分が突出した格好になっているため、着座してみるとなんとなく前傾姿勢になるような気がすると同時に、枕上パイプ部分がかなり上方へ出ているため、閉鎖的な印象を受けるような気がします。
座面は従来のバネ系からウレタン構造となっています。
上記と同じく豊田電車区の115系300番代ですが、こちらは座席のみが新しくなった車輌です。
写真でお判りのように内装色がオリジナルの淡緑色となっています。
床は上のアコモ改良車と同じ材質に張り替えられています。
こちらは長野アコモ改造の座席です。
松本区には300番代改造と1000番代改造の車輌が在籍していますが、写真は300番代の車輌です。
こちらも座席は新品に交換されています。
最大の特徴は、背ずりの高さが低くなったことでしょうか。
図面によると、従来タイプの腰掛けの背ずり高さは1100mm、
一方長野アコモ車の背ずり高さは実測で1065mm、
その差はわずか35mmなのですが、これだけでもずいぶんと低く見えるのですね。
これにより、車内が広く感じます。が、一方で、後ろに座った人と頭がぶつからないか気になることもありますね。

なお、このタイプの改造は網棚から上については手を加えておらず(網棚自体は菱形スプリング形状から格子状へ変更)、頭上を見るとややくたびれた感じがします。

上の写真と同じ長野アコモ改造の座席ですが、こちらは種車が1000番代の車両です。
シート自体は全く同じですが、前後間のピッチが広くなっています。
わかりにくいかと思いますが、窓部分の柱の幅(帽子掛けの2つある部分)を比べてみるとよくわかるかと思います。
松本電車区では、この長野アコモ改造C編成の増備により、次第に勢力を拡大しつつあります。
こちらは1000番代の座席です。
上記記載のとおり、日本人の体格向上にあわせて、寸法の見直しが行われています。
また、座面がやや低くなっているため、実際座ってみると足を投げ出したくなるようです。
個人的にはこの座席が一番快適だと思っているのですが・・・
中央線115系以外の写真はこちら(2)
(3)続編
(4)続々編
どこまで続くかな!?!?

今後も写真を増やしていこうかな・・・

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